「日ナレって、何年目で事務所に入れるんですか?」
これ、養成所に入る前に必ず気になるやつ。でも、誰も具体的な数字で答えてくれない。
だから今日、僕が書く。
日本ナレーション演技研究所(通称 日ナレ)に 5 年通った僕の、クラスにいた 20-24 人の同期から、最終的に事務所所属になったのは何人だったか。
学費はいくら払ったか。一番きつかったのはどの瞬間だったか。
正直に全部書く。
これを読んでるあなたが、これから日ナレに入るか迷ってる人でも、もう通ってて先が見えなくなってる人でも、たぶん知りたかった話のはず。
僕のクラスから、日ナレ経由で事務所所属になった同期は 0 人だった
先に結論をぶつける。
僕が 5 年通った日ナレのクラス、最後まで残ったのは 15 人。
そのうち、日ナレの系列事務所に所属できた同期は 0 人。
僕自身は今、事務所に所属して声優をやってる。だけど、それは日ナレに 5 年通って自動的にそこに辿り着いたわけじゃない。
「え、ゼロなの?」って思ったあなた、正常な反応。僕もこの数字、卒業してから振り返って改めてゾッとした。
念のため言っておくと、これは「日ナレが悪い」って話じゃない。日ナレに 5 年通ったから今の僕がある。だけど、「日ナレに通えば自動的に事務所に入れる」って思って入るのは、たぶん間違ってる。
それを、5 年分かけて学んだ僕が書く話。
学費の実数 — 1 年目 36 万、2 年目以降 22 万、分割払い
養成所選びの前提として、お金の話をしておく。僕の場合、こうだった。
これを一括で払うのは無理だったから、年 4 回の分割払いでずっと回してた。バイトしながら払ってた人がほとんど。
正直に言うと、僕も 1 年前くらいに学費の支払いが厳しくなりかけた時期がある。声活ツールを開発するのに AI に課金しまくって、月の支払いが膨らんで「やべえ、足りるかな」ってなった。
そのとき僕がやったのは、オーディションを受けまくって稼ぐことだった。これは事務所に入ってる人間しかできないから、養成所生にはおすすめしにくい。でも、声優の道を続けるなら 「お金が切れたら終わる」現実とは絶対に向き合うことになる。
学費の額面より、「5 年分続けられる支払いプランを自分で作れるか」のほうが、最初に考えるべきこと。
同期 15 人の行方 — 卒業した後、みんなどこに行ったか
クラスの定員は 20-24 人。
5 年経って、最後のクラスに残ってたのは 15 人前後だった。残りの 5-9 人は、途中で辞めたか、進級できなかったか、別の道に進んだ。
最後まで残った 15 人がどうなったか、僕が知ってる範囲で書く(個人を特定できない粒度に丸めてる)。
「日ナレ卒業 = 事務所所属」じゃない、ってこと。
それどころか、「日ナレ卒業 = スタートライン」ですらない。ここから次の養成所に行く人、フリーで活動する人、別の業界に就く人、いろんな道に分かれていく。
この事実を、入る前に知ってる人と、5 年後に気づく人がいる。僕は完全に後者だった。
一番きつかったのは "受からない夜" じゃなくて "同期が先に受かった夜" だった
オーディションに落ちる経験は、僕もたくさんしてる。
事務所のオーディションは 7 回くらい落ちてるし、案件のオーディションは 3 桁を余裕で超えてる。数えるのもやめた。
だけど、本当にきつかったのは「自分が落ちた夜」じゃない。
それは、同期が先に受かったことを知った夜だった。
養成所の休み期間中だったと思う。
僕は同期のメンバー数人と集まって、自主練をやってた。レッスンがない期間も止まらないように、お互い台本を持ち寄って、読み合いして、講評し合う。自分たちで作った時間だった。
練習が終わって、みんなで夜ご飯を食べに行った。
その席で、ふと話題に出てきた。
「あいつ、〇〇プロの最終審査まで進んだらしいよ」
僕と同じクラスにいて、途中で別クラスに分かれた仲間が、事務所の最終審査まで受かったって。
その瞬間、僕の中で何かが止まった。
「すげえな!」「マジで!?」「やったな!」
その場では、みんなで盛り上がった。僕も笑顔で「おめでとう」って言った。
でも、心の中で起きてたことを正直に書くと、こんな感じだった。